Vol.244
こんにちは。熊本・上乃裏通りでほきもと美容室を営んでいますホッキーこと掃本 慎太郎です。
【 髪と頭皮を大切にする美容室 】
をコンセプトに。
髪や頭皮に負担のかからない技術、綺麗を保つためのヘアケアをご提案しています。
日常のサロンワークや心がけている事を記事に残していきたいと思います。
知人からヘアカラーに関してのご相談がありました。
その内容というのが
「今通っている美容室でヴィーガンカラーを勧められてやっているけど、髪のダメージが全然良くならない」
との事でした。その他にも
・アンモニアフリーだからノーダメージ。
・ジアミンフリーだからアレルギーの心配は無い
・植物成分だからどんどん髪が綺麗になる
など。
そのカラー剤についてお客様と一緒に調べてみることに。
カラー剤の内容成分は箱の裏面を見れば全て記載されていますね。シャンプーなども同じです。
ここを見ていけば、大体の事は見えてきます。
まずはアンモニアフリーだからノーダメージ。という内容に関して。
確かにアンモニアは使用されていないようですね。
でもどうやら代わりにモノエタノールアミンが使用されているようです。
これはアンモニアと同じアルカリ成分となります。
ヘアカラーの原理として、1剤中のアルカリ成分と2剤の過酸化水素が混ざり合うことで活性酸素が発生し、髪を明るくしたり、染めたりしてくれます。
その代償として髪のダメージも少々伴います。
このカラー剤に関して言えば、確かにアンモニアは入っていませんが・・・代わりにモノエタノールアミンが使用されているので、ノーダメージということにはならないです🙅♂️
それにモノエタノールアミンの特徴として、かなり髪の毛への残留性が高いです。パワーもとても強力です。
ヘアカラー中のツーンとした匂いは少ないですけどね。
逆にアンモニアはツーンとした匂いが強い特徴があります。
これはアンモニアが揮発している証拠であり、髪に残留しづらいということでもあります。
アンモニア・モノエタノールアミン、それぞれの特徴がありヘアカラーには欠かせない成分です。
だけど、ノーダメージということに関してはちょっと違うのかなぁと思います。
次にジアミンフリーだからアレルギーの心配は無い と言うことに関して。
これはいわゆるPPD(パラフェニレンジアミン)という染料が使われていないことを指しています。
このPPD(パラフェニレンジアミン)は感作性が高く、アレルギー反応が起きやすい染料です。
ひどい場合は、アナフィラキシーショックを引き起こすケースもあります。
とはいえ、アレルギーが出る確率は高いわけではないのですが、ヘアカラーの回数を重ねていくうちに突然でる事もあります。
世界的にも禁止になってきている流れですので、肌が弱い方、アレルギーに気をつけたい方は注意したがいいですね。
こちらのカラー剤では、代わりにトルエン2.5-ジアミンを使って処方されているのですが・・・
他の染料でもアレルギーを起こさないとは100%言い切れないのでそこは注意が必要です。
対策としては
・パッチテストをする
・皮膚に付けないようにカラーしてもらう
・ヘアマニキュアや塩基性カラーなどに変える
・皮膚に残らないようしっかりシャンプーする
などあります。
担当美容師さんと相談しながらカラーの手法を決めていくと良いでしょうね。
最後に植物成分だからどんどん髪が綺麗になるという事に関して。
ここに関しては、ちょっと言い過ぎな部分がありますよね💧
植物成分だから優しい、植物成分だからケアできる。
というニュアンスだと思うんですけど、それってとても漠然としていて・・・
というのも植物とかそういう天然のものでも、人体にとって危険なものたくさんありますからね☠️⚠️
植物で肌がかぶれることもありますし、天然のものを食べてしまってアレルギーが出る方もいらっしゃいますよね。
実際に僕も、そばアレルギーですし😱
そばはタデ科ソバ属に分類されるれっきとした植物です 笑
草負けしたことも何度もあります💥
天然のヘナでアレルギーが出た方も、何人も知っています。
逆に化学成分と言えど、メーカーさんや研究の方が何度も何度も試作に試作を重ねて作られている成分ばかりです。
人体への安全性を考慮して、処方を考えてあります。
むしろこちらの方が危険が少ないのでは?と思える事も。
シリコン(シリコーン)とかは良い例ですよね。
アンモニアフリー・ヴィーガンカラーと謳ってあっても、ダメージが無いとかアレルギーの危険性がないとは100%言い切れないですよね。
もちろん他のカラー剤にも言えることだと思います。
でも僕はこのカラーメーカーさんを否定したいとかでもないんです。
そもそも、このメーカーさんのサイトとか見ても、ダメージが無いとかアレルギーの危険性がないとかの内容は一切記載がしてないんですよね。
ちゃんと注意事項などもしっかり書いてあります。
やればやるほどきれいになるヘアカラーなんてそんなチートなものがあれば、日本中でブームになってると思います 笑
ヘアカラーはやればやるほど、髪が傷んでいくのが現実です。
でも、薬剤の特性を理解した上で
例えば塗り方を気をつけるとか、しっかり混ぜるとか、洗い残しがないようにしっかりシャンプーするなど。
ちょっとした工夫で結果も変わってくると思います。
毛先を傷めないためのカラー剤の選び方はこちらのブログにも記載してます。
例えば、体調が悪い時に病院からいただくお薬とかでも、必ず何らかの作用・副作用がありますよね。
お医者さんや、薬剤師さんが必ず注意事項も伝えてくれます。
美容室でのカラーやパーマ、もしくはシャンプーやトリートメントでも同じことが言えます。
美容師側がきちんと薬剤の事を理解し、お客様に伝えることがプロとして大切な事
なんだと思います。
〇〇配合とか、△△フリーとか、オーガニックとか。
魅力的なキャッチフレーズばかりですが、その裏に隠れている真実を見抜けないといけませんね。
わからない方とか気になる事あれば、いつでもご質問くださいね🙆♂️🙆♂️🙆♂️
記事を最後まで読んで頂きありがとうございます🤲
また覗いて頂けたら嬉しいです✨
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